髪型を変えたい！髪の毛を切りすぎてしまったので早く伸ばしたい！と思ったことはないでしょうか。髪の毛を伸ばす方法として育毛剤を使っている人がいますが、育毛剤は抜け毛や薄毛の予防・改善に使われるものです。育毛剤に髪の毛を伸ばす効果があるのか気になる方もいらっしゃると思います。この記事では育毛剤で髪の毛が伸びるのかという疑問を、髪の毛の仕組みと合わせて解説していきます。
育毛剤を利用することで髪の毛はより早く伸びる？
育毛剤で髪の毛が伸びるのか知るためには、まず育毛剤がどのようなものであるか理解する必要があります。育毛剤は、抜け毛予防・育毛・発毛促進の目的で使用されるもので、髪の毛を伸ばすアイテムではありません。育毛剤の効果は以下の通りです。
＜育毛剤の効果＞
- 頭皮の血行促進
- 皮脂抑制・殺菌・保湿
- 男性ホルモンの抑制
育毛剤を使って髪の毛が伸びた人がいる!?その理由は？
育毛剤を使用している人のなかには、髪の毛が伸びたと感じる人もいます。
不規則な生活習慣や食生活などが原因で、頭皮に栄養が送られなくなると髪の毛の成長が遅くなることがあります。髪の毛の成長が遅くなった状態で育毛剤を使用すると、育毛剤の頭皮環境を整える効果によって髪の毛が伸びるスピードをもとに戻すことができます。
育毛剤を使っても髪の毛が伸びるスピードが早くなることはありませんが、髪の毛の成長が遅いと感じている場合には効果的です。
髪の毛はどれくらい伸びる？伸びる仕組み・抜ける仕組みを解説
髪の毛は、毛根の一番奥にある毛球と呼ばれる部分で、髪の毛を作る司令塔である毛乳頭の指示によって、もととなる毛母細胞が分裂・増殖して成長していきます。
髪の毛には、ヘアサイクル(毛周期)と呼ばれる生え変わりの成長サイクルがあり、つねに新しい髪の毛へと生え変わっているのです。
ヘアサイクルは、成長期・退行期・休止期という3つのサイクルに分けられます。
成長期は、髪の毛が成長する期間です。成長する期間は2〜6年ほどで、3つの期間のなかではもっとも長く、1日あたり0.3ミリ・1ヶ月で約1センチ・1年で約15センチの髪の毛が伸びると言われています。ただし個人差があり、健康状態によっては伸びるスピードが遅くなることもあります。
退行期は髪の毛の成長が止まり、毛根が退化する期間で、約2週間で完全に毛根が退化します。
休止期は古い髪の毛が抜け落ちる期間です。期間は3〜4ヶ月で、毛根の位置が浅くなり、奥で新しい髪の毛が成長して押し出されるように古い髪の毛が抜け落ちていきます。この休止期の影響で、1日に約100本の髪の毛が抜けて生え変わっています。
髪の毛を伸ばしたいのであれば髪の毛に良い生活習慣を実現しよう！
髪の毛を早く伸ばしたい！という場合には、頭皮に栄養が行き渡るようにして髪の毛を成長させやすくすることが必要です。髪の毛を育てるのに大切なのが、髪の毛にとって良い生活習慣を送ることです。以下で髪の毛に良い生活習慣を解説します。
- 栄養バランスの取れた食事
- 睡眠を充分にとる
- ストレスを解消する
- 喫煙をやめる
栄養バランスの取れた食事
食事からの栄養摂取は、髪の毛を成長させるためにとても重要なものです。
たとえば野菜を食べず、脂っこいものばかり食べる生活を続けていると、栄養バランスが乱れて髪の毛に栄養が行き届かなくなり、髪の毛が成長しづらくなります。
食生活が乱れないよう、栄養バランスを意識した食事が大切です。なかでも、髪の毛を作るために必要な以下の栄養素を積極的に食事に取り入れるのがおすすめです。
- タンパク質(肉や魚・卵・乳製品・大豆)
- ミネラル(牡蠣・豚レバー・ナッツ類)
- ビタミン(緑黄色野菜)
偏った食事を続けていると、頭皮・髪の毛だけでなく、体全体に影響が出てきますので、食生活を意識して改善していくことが重要です。
睡眠を充分にとる
睡眠不足が続くと、寝ている間に分泌される成長ホルモンが減少し、自立神経が乱れることで、髪の毛や頭皮が修復されないなどの悪影響を及ぼす可能性があります。
髪の毛を作り出している毛母細胞は、夜22時〜深夜2時の間にもっとも活発に活動すると言われているので、遅くてもこの時間までには寝て、7〜8時間の睡眠を取るようにするのが良いでしょう。
また、寝る前にありがちなテレビやスマホを見ることは、すぐに寝付けなくなるだけでなく、睡眠の質を低下させる原因にもなるので、就寝の30分〜1時間前には控えるようにしましょう。
ストレスを解消する
髪の毛や頭皮環境は、ストレスの影響を受けます。
ストレスを感じると、交感神経が活発になり血流が悪くなるほか、自立神経の乱れが起こり頭皮に充分な栄養が送られなくなってしまいます。
ほかにも睡眠やホルモンバランスに対しても悪影響を及ぼすことがあり、髪の毛や頭皮だけでなく、体のさまざまな問題の引き金になります。
ストレスの解消方法にはたくさんの種類がありますが、リフレッシュすることが重要です。
＜ストレスの解消方法＞
- お気に入りの場所に行く
- 適度な運動をする
- しっかりと休息をとる
ほかにも、自分なりのストレス解消方法を見つけて適度にリフレッシュするようにしましょう。
喫煙をやめる
タバコには、ニコチンなど人体に対して有害な物質が多く含まれており、血管を収縮、血行を悪化させてしまうことが原因で、髪の毛や頭皮に栄養が行き渡らなくなります。
ほかにも、喫煙は体内の酸化や炎症を引き起こす活性酸素を多く発生させ、体の細胞を老化させていきます。細胞の老化は髪の毛や頭皮も例外ではなく、老化によって正常な髪の毛が作り出せなくなります。
髪の毛や頭皮だけでなく、体の健康を守るためにも、喫煙は控えると良いでしょう。
育毛剤などヘアケアは髪の毛が伸びる手助けに効果あり
髪を伸ばすためには、生活習慣の見直しのほかにヘアケアも合わせて行うと、頭皮の血行が良くなり髪に栄養が行き渡りやすくなります。
ヘアケアは、以下の3つを1セットで行う方法がおすすめです。
正しい洗髪
育毛剤の使用
頭皮マッサージ
ヘアケアは抜け毛・薄毛の場合にするものだと思われがちですが、予防にも高い効果があります。
正しい洗髪をする
髪の毛や頭皮に汚れが付着している状態だと、毛穴がつまり髪の発育に影響が出てしまうので、シャンプーを使って皮脂や汚れをしっかり落としてください。
頭皮を洗う際のポイントとして、頭皮に汚れを残さないよう意識して指の腹を使ってマッサージするように洗います。
水温は、熱すぎたり冷たすぎたりすると髪の毛や頭皮の負担になってしまうので、38〜40度ぐらいがベストです。すすぎ残しは、雑菌の繁殖や頭皮の炎症の原因となるので、しっかりと洗い流すようにしましょう。
育毛剤を使用する
髪の毛と頭皮がきれいになったら、育毛剤を使用します。
育毛剤には、頭皮に栄養を与えて血行を促進する効果があり、洗髪後に使用してあげると有効成分が頭皮全体に浸透しやすくなります。
頭皮環境を整える効果があるので、抜け毛や薄毛に悩んでいる人以外にも、フケやかゆみが気になる人や、頭皮が脂っぽいという人も育毛剤を使うことがおすすめです。
頭皮マッサージをする
最後に育毛剤を塗布し終わったら、頭皮マッサージを行います。
頭皮をマッサージしてあげることで、頭皮の血行が良くなり育毛剤の成分が馴染みやすくなります。
マッサージは、指の腹を使って頭皮全体を揉みほぐすようにして行います。この際、爪をたてたり、力を入れすぎたりするのは頭皮を傷つけてしまう恐れがあるのでNGです。
優しく揉み込むようなイメージでゆっくりとマッサージすることがポイントです。
「育毛剤の正しい使い方を徹底解説！育毛剤は使い方と使用するタイミングが重要」
育毛剤に髪の毛を伸ばす効果はないが頭皮環境の改善はできる
育毛剤は、抜け毛予防・育毛・発毛促進の目的で使用されるもので、髪の毛を伸ばす効果はありません。
しかし、頭皮環境を改善する効果があり、頭皮の問題で髪の毛の成長が遅くなっている場合には、育毛剤を使用することで髪の毛を伸ばす（髪の毛の成長速度を元に戻す）効果が期待できます。
ほかにも、髪の毛の成長には生活習慣が大きく関係しています。バランスの取れた食生活や睡眠、ストレスを溜めない、喫煙をしないことが髪の毛の成長に繋がります。
生活習慣を見直し、体に良い生活を送ることを心がけるようにしましょう。
