薄毛や抜け毛には育毛剤のような頭皮へ直接塗るタイプだけではなく、飲み薬(内服薬)も効果があります。AGA治療では飲み薬を使うことが多くなっていますが、副作用もあるため、服用は慎重に検討することが大切です。
薄毛や抜け毛に悩む人は、育毛剤と飲み薬の特徴やメリット・デメリットをよく理解してから使用しましょう。
この記事では、飲み薬の特徴や育毛剤との違いについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
飲み薬タイプの育毛剤の特徴
飲み薬タイプの育毛剤の特徴は、大きくわけて4つあります。それぞれを詳しくみていきましょう。
AGA治療薬
飲み薬タイプの育毛剤は、脱毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)ホルモンの生成を抑制する効果があるAGA治療薬です。
AGAはホルモンが密接に関わっているため、塗り薬では症状を改善することが難しくなっており、飲み薬タイプの育毛剤のほうが高い効果を期待できます。
医師の処方が必要
飲み薬タイプの育毛剤は「医薬品の成分」を含んでいるため、医師の処方が必要です。
日本で認められている飲み薬として「プロペシア」が有名ですが、ドラッグストアなどでは購入することはできません。
頭皮に塗るタイプの育毛剤に比べると、飲み薬は「病院に行かなければならない」「保険適用外の高額な費用がかかる」というデメリットがありますが、AGA治療には飲み薬の高い効果が認められています。ひどい抜け毛や薄毛に悩む人は、一度診察を検討してみると良いでしょう。
個人輸入で購入できる
育毛剤の飲み薬は日本では数が少ないものの、海外では多くの種類が認可されて使われています。日本に住んでいても、個人輸入で海外の薬を購入することは可能です。ただし、塗布などの外用薬に比べ、内服薬は副作用も出やすい傾向にあります。個人輸入は安全面で不安が残りますので、おすすめできない方法といえます。
ミノキシジルの飲み薬は推奨されていない
ミノキシジルは高い効果があるとされていますが、日本ではミノキシジルを含む医薬品は一部の外用薬のみが承認されており、飲み薬はまだ認められていません。ミノキシジルはもともと下圧剤として高血圧の治療に使われていたもので、血管を拡張する効果があり、ヘアサイクルを正常にする効果も認められています。
しかし、日本ではミノキシジルは認められていないこと、ミノキシジルの副作用も報告されていることからミノキシジルの服用は避けるべきです。
一般的に見られる飲み薬を紹介
AGAに効果があるとされる飲み薬はたくさんありますが、日本で承認されているものと承認されていないものがあります
プロペシア
プロペシアはDHT生成に必要な「5a還元酵素(Ⅰ類)」を阻害する成分が入っています。この飲み薬は米国メルク社が開発し、世界で初めての「医師が処方するAGA内服薬」だったことでも有名です。日本でも2005年から発売されており、多くの人が服用しているAGAの飲み薬となっています。
またジェネリックとして「フィナステリド」という飲み薬も販売されています。
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)
薄毛に効果がある成分として「ミノキシジル」が知られていますが、ミノキシジルは飲み薬と外用薬の2種類があり、飲み薬の名前は「ミノキシジルタブレット」、通称「ミノタブ」と呼ばれています。
ミノキシジルは高血圧のための内服薬として用いられていたのですが、抜け毛や薄毛に対する効果も認められたため、海外では脱毛症の治療薬としても用いられるようになりました。
このミノキシジルタブレットは塗るタイプよりも作用が強く、発毛に非常に効果的だという評価がありますが、日本ではまだミノキシジルの内服薬は認可されていません。
そのため、ミノキシジルタブレットを処方してもらえるのは、海外から薬を輸入しているAGA専門クリニックか通販サイトということになります。しかし、ミノキシジルタブレットの服用には、さまざまな副作用も報告されていますので、服用は慎重に検討することをおすすめします。
ミノクソール
ミノクソールはミノキシジルが含まれているロゲイン(塗布タイプ)と同じ成分が配合されています。ジェネリック医薬品のため、「飲み薬を試してみたい」という人が始められる価格設定となっています。
海外のジェネリック医薬品ではありますが、日本人が薬の開発の監修に関わっており、品質が日本人向けに配慮されていることが特徴です。
パントガール(女性用)
パントガールは、女性の薄毛のための飲み薬として使われています。
女性の薄毛は、びまん性脱毛症、分娩後脱毛症、牽引性脱毛症など多くの種類があり、パントガールはその中でも「びまん性脱毛症」や「分娩後脱毛症」に有効な飲み薬となっています。有効成分はビタミンB1やカルシウム、たんぱく質のケラチン、アミノ酸の一種のL-シスチン等となっています。医薬品ではありますがサプリメントに近い成分構成となっており、副作用の心配はほとんどなく、安心して服用できます。
アボダート
アボダートとは、デュタステリドを主成分としている飲み薬です。この薬は100か国以上で「前立腺肥大症」の治療薬として承認されていますが、AGA治療にも効果があったことから、AGA治療にも使われるようになりました。ただし、日本では未承認となっており、一般的には購入できない薬となっています。
ザガーロ
ザガーロはDHT生成に必要な「5a還元酵素」のⅠ類とⅡ類の両方を阻害する効果がある飲み薬です。一般名を「デュタステリドカプセル」といいます。日本では2015年に承認を取得し、2016年より販売が開始されました。
プロペシアなどの治療薬で効果があまり出ない人や、前頭部が薄い人に処方されています。
飲み薬の期待効果やメリット
飲み薬には「発毛促進効果」「抜け毛予防効果」「髪を太くする効果」の3つの効果があります。それぞれ詳しくみていきましょう。
発毛促進効果
飲み薬には血流を促して毛母細胞への栄養が行きわたらせて、その結果発毛力を高めるという作用があります。毛根は毛母細胞と毛乳頭細胞からなっていますが、これら2つの活動が、髪の毛の成長に大きな影響を与えます。
抜け毛の予防
AGA治療の飲み薬は、AGAの原因物質であるDHTを抑制する効果があるため、毛が抜けにくくなり薄毛の進行を抑えてくれます。DHTは男性ホルモンの一種で、それ自体は悪いものではありません。
しかし、DHTと毛乳頭細胞に含まれる「男性ホルモン受容体」が結合すると、髪を退行期や休止期に移行させるような間違ったシグナルを出してしまいます。
このシグナルを受けた髪はどんどん抜けていってしまうため、薄毛や抜け毛の原因になってしまうのです。
AGA治療の飲み薬には、そのDHTの生成に必要な「5a還元酵素」を阻害する成分が含まれています。5a還元酵素は2種類があり、それぞれの特徴は以下のようになっています。
5a還元酵素(Ⅰ型) |
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5a還元酵素(Ⅱ型) | 【外用薬】
【内服薬】
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飲み薬には、Ⅰ型のみを阻害するものと、Ⅰ型Ⅱ型の両方を阻害するものがあります。どちらのタイプの薬であっても、服用すると5a還元酵素が阻害されてDHTが体内で作られなくなります。そして、DHTが男性ホルモン受容体と結合しないので髪の毛に間違ったシグナルが送らずにすみ、結果として抜け毛や薄毛が防げるという仕組みです。
このように、飲み薬はAGAの根本的な原因を取り除くことができます。一般的に6か月以上の服用を続ければ、何らかの効果を実感できる人が多くなっています。
髪を太くする効果
飲み薬を飲むと血流が良くなり、毛根部分にどんどん栄養が供給されます。その結果髪の毛がしっかりと育ちやすくなり、太くコシがある毛になります
飲み薬の利用時の注意点やデメリット
飲み薬を利用するときには、いくつか注意すべき点があります。副作用がみられることがありますので、医師にきちんと処方をしてもらうことも大切です。
副作用がでる場合がある
飲み薬にはAGAに効果的な成分が多く含まれていますが、副作用がみられる場合があります。AGAの飲み薬として有名なプロペシアとミノキシジルでは、以下のような副作用も確認されていますので、不安な人は医師に相談することが必要です。
プロペシア |
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ミノキシジル | 【外用薬】
【内服薬】
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副作用の起こりやすさは個人によって違いがありますので、クリニックで問診をうけて相談したあと、自分に合った薬を処方してもらうことをおすすめします。
海外品は使い方などに注意が必要
海外から飲み薬を個人輸入したり、代行業者を利用したりして薬を手に入れる方法もあります。診療代が不要のため費用は安くすみますが、偽物が届く恐れがあり、注意が必要です。また、海外品は説明書が英語ですが、読めないからといって説明書を確認せずに服用することはやめましょう。「日本では承認されていないけれど、海外では普通に利用されている」といった飲み薬もたくさんありますが、飲み薬は医師の診察の元、きちんとした処方をしてもらう方が安心できます。
推奨されていない成分もある
AGA治療の飲み薬には、推奨されていない成分が含まれていることもあるため注意が必要です。例えば、アボダートは日本では「前立腺肥大症の治療薬」として認められているものの、AGA治療薬としては認められていません。
AGA治療のためにアボダートを服用したところ、性欲減退や勃起不全、乳房の増大などの副作用が出たという報告もあります。日本で認可されていない薬や成分のものは、できるだけ服用しないようにしましょう。
高額(専門クリニックで購入時)
飲み薬を処方してもらうためには必ず専門クリニックに行く必要があるため、通院のたびに診察料がかかります。また、AGA治療の飲み薬は保険適用ではないので薬の費用もかかります。
投薬治療の1か月の費用としては約15,000~17,000円ほどとなっており、飲み薬を使った治療を6か月、1年と続けるにはそれなりの出費が必要になるということを覚えておきましょう。
すぐに効果が出るわけではない
飲み薬を使ったAGA治療はすぐに結果が出るわけではありません。少なくとも6か月は続けるつもりで治療を開始する必要があります。1、2か月でやめてしまうと、せっかくの治療が無駄になってしまいますので気を付けましょう。
副作用の少ない頭皮に塗るタイプの育毛剤を利用しよう
薄毛や抜け毛を改善したいけれど、様々な副作用が気になってしまうという人は、副作用がない塗るタイプの育毛剤「ポリピュアEX」を使ってみましょう。ポリピュアEXは医薬品成分が含まれておらず、アレルギーテスト等をクリアしており刺激が少ないため、副作用を気にせずに安心して使うことができます。
育毛剤(ポリピュアEX)を利用するメリット
ポリピュアEXは高い効果と続けやすい価格で「コスパがとても良い」と定評がある育毛剤です。ポリピュアEXのメリットは大きく分けて、以下の6つとなっています。
- 外用薬タイプなので副作用を気にせずに使える
- アレルギーテスト等をクリアしており刺激が少ないので頭皮や体に優しい
- 髪や頭皮に良い様々な成分が含まれている
- 無香料なので匂いが気にならない
- さらっとした使い心地で頭皮への浸透力も高いため、朝出勤前や通学前でも使いやすい
- 育毛剤の中では価格が低めなので、3か月、6か月の利用でも続けやすい
飲み薬を使った治療は高い効果が期待できるものの、動悸や息切れ、性欲減退などの副作用があらわれることもあり、安心して利用しにくいというデメリットがあります。また、費用が高くて長期間継続することは難しいと感じる人も多くいます。
対して高い効果と続けやすい価格で定評がある「ポリピュアEX」は、副作用がなく安心して使えること、使い心地が良く無香料であること、頭皮や髪に良い成分が豊富に含まれていることから、おすすめできる育毛剤です。