「まだ10代なのに抜け毛が気になる…」という悩みをお持ちの方もいるかもしれません。
人なら誰しも1日100本程度なら髪が抜けるといわれていますが、それ以上に抜けていたり局所的に抜けていたりする場合は、何らかの原因で抜け毛が進行している可能性があります。
本記事ではそんな10代の方に向けて、考えられる抜け毛の原因や対処法を詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
10代でも抜け毛が増える可能性はある
10代の抜け毛は、ストレスによる一時的な増加や「脱毛症」までその原因はさまざまです。
原因を把握することで適切な対処法を選ぶことができるので、10代のうちから抜け毛が気になってきたら、まずは考えられる原因を把握することから始めましょう。ちなみに原因は性別によって異なるので、以下で詳しく見ていきます。
10代男性によく見られる抜け毛の原因
まずは、10代男性によく見られる抜け毛の原因として挙げられる、以下の3点を見ていきます。
- 食生活の乱れ
- 男性型脱毛症(AGA)
- 遺伝
それぞれの対策法や意識すべき点も解説していますので、ぜひ抜け毛対策の参考としてご活用ください。
食生活の乱れ
10代のうちは、交友関係や勉強による夜更かしなどから、深夜の食事や栄養バランスの偏った食事など、食生活が乱れてしまうことがあります。
三大栄養素のなかでも特に脂質の摂りすぎは、皮脂の分泌が多くなり「脂漏性皮膚炎」の原因にもなります。脂漏性皮膚炎は慢性的に症状が進行して頭皮環境が悪化すると、抜け毛などの原因になるので注意が必要です。
脂漏性皮膚炎ではまず、患部の赤み、かさぶたのようなフケの塊が患部に現れるといった症状が出ます。頭皮や髪の生え際などの皮脂が多い部分に湿疹が出るのが特徴です。
抜け毛の原因になりうる脂漏性皮膚炎にならないようにするには、脂質を摂りすぎないような食生活を心掛ける必要があります。ちなみに脂質をとりすぎないようにするには、赤みの肉や魚類を選んでとる、揚げ物をひかえめにする、ノンオイルドレッシングにするなどがおすすめです。
また、脂質の摂りすぎだけではなく、ビタミンB群の不足による脂質の代謝低下・皮脂分泌の乱れなども脂漏性皮膚炎の原因となります。ビタミンB群のなかでも特に、ビタミンB2、ビタミンB6が、脂漏性皮膚炎の原因となる過剰な皮脂分泌に深く関わっているので、積極的に摂取しましょう。
ビタミンB2、ビタミンB6を多く含む食品は、以下の通りです。脂漏性皮膚炎の予防のために、ぜひ参考にしてください。
- ビタミンB2:レバー、うなぎ、納豆、緑黄色野菜
- ビタミンB6:魚介類、鶏肉、にんにく、バナナ
男性型脱毛症(AGA)
薄毛の症状があらわれる疾患として「AGA」をご存知の方は多いかもしれません。
ある程度年を取ってからかかる疾患と思われているかもしれませんが、実はAGAは思春期以降なら見られることがある脱毛症であり、10代後半の男性もAGAを発症する可能性があるのです。
また、AGAは進行性の疾患であり、思春期に分泌される成長ホルモンの分泌はAGAの進行に大きな影響を及ぼすといわれています。気にしすぎによるストレスを避けるためにも、私生活の見直しをはじめとした対策でAGAの進行抑制を心掛けていきましょう。
遺伝
AGAを発症する要因の1つに、遺伝があります。
AGAは、男性ホルモンのテストステロンと酵素の5αリダクターゼが結合して生まれるホルモン「ジヒドロテストステロン」と「レセプター(受容体)」が原因で発症します。5αリダクターゼの活性度とレセプターの感受性は両方親から子へ遺伝するため、親がAGAなら男性である息子もAGAになる可能性が高くなるのです。
AGAと遺伝の詳しい関係性については、以下の記事で詳しく解説していますので、併せて確認してみてください。
10代女性によく見られる抜け毛の原因
次に、10代の女性によく見られる抜け毛の原因3点を見ていきます。
- 牽引性脱毛症
- ストレス
- カラー・パーマ
女性の場合、長髪を生かしたヘアスタイルにしたり、髪を染めたりする方が多いと思いますが、そういった行為が抜け毛の増加につながる可能性があります。抜け毛が気になりはじめた方は、以下で紹介する原因を意識しつつ、日々のケアに努めていきましょう。
牽引性脱毛症
「牽引性脱毛症」とは、髪を結ぶ際の負荷で引き起こされる脱毛症のことで、男性よりも髪を結ぶことが多い女性が注意すべき脱毛症です。髪が強く引っ張られ負担がかかり続けていると、牽引性脱毛症を発症しやすくなります。
特に、結ぶときに引っ張られやすい部分や分け目から抜け毛が増えてしまう可能性があるので、抜け毛にこのような特徴があれば牽引性脱毛症の可能性が考えられます。これからも好きなヘアスタイルを楽しむためにも、髪を結ぶ回数を減らしてダウンスタイルを試してみたり、結び方を変えたりすることで牽引性脱毛症の改善・予防に努めましょう。
ストレス
ストレスによるホルモンバランスの乱れや無理なダイエットなどによって「休止期脱毛症」を引き起こすこともあります。「休止期脱毛症」とは髪の毛が休止期に入り、一定の量がまとまって抜けてしまう脱毛症のことです。
自分なりのストレス発散法を見つけて、ストレスを溜め込まないようにしましょう。また、抜け毛を気にしすぎると、さらなるストレスの元にもなりかねません。抜け毛の量や生え際の様子にこだわりすぎないようにすることも大切です。
カラー・パーマ
一般的に女性は男性に比べると、おしゃれのためにパーマやカラーリングを頻繁に行う傾向があります。
カラー剤やパーマ剤の刺激は、髪にダメージが蓄積されたり頭皮環境が悪化したりする原因となります。頭皮環境が悪化すると、健康な髪が育ちにくくなって抜け毛に繋がる可能性があるので、注意が必要です。
特に、市販のカラー剤やブリーチ剤などの刺激性の強い薬剤の使用を繰り返すことは、抜け毛の原因となりやすいです。
とはいっても、カラー・パーマが一切NGというわけではなく、頻度や使用する薬剤を見直して最低限のダメージで済むようにすることが大切です。美容院で施術を受けている方は「ダメージが少ない薬剤を使ってほしい」とお願いしてみるのも良いでしょう。
頭皮・髪質の状態は大丈夫?10代のためのチェックリスト
10代だと、自身の頭皮の硬さや髪質の状態を把握することはあまりないかもしれません。しかし、これらを把握しておくことは、抜け毛対策においてとても大切です。
以下では、頭皮や髪質の状態チェックがなぜ抜け毛対策において重要なのかを説明しつつ、「頭皮の硬さ」、「髪の健康度」の2点に分けて、10代に向けた頭皮や髪のチェック方法をご紹介します。
頭皮の硬さ
頭皮が硬いことは、美容面や身体面でさまざまな影響を及ぼします。頭皮が硬いのは、血行不良によって毛根まで栄養が行き渡らなくなっているのが原因です。毛根まで必要な栄養素が届けられないと、髪は成長しにくくなるので、結果として抜け毛を引き起こすこともあります。
理想の頭皮の硬さは「適度なハリと弾力があり、揉むと動く状態」だといわれています。自身の頭皮の硬さは、以下のようにチェックしましょう。
- 頭皮とおでこの硬さが同じかチェックする
- 指を広げ、頭皮をつかむ
- 掴んだ状態のまま、円を描くように指を動かす
- 頭皮と指が一緒に動くか確認する
頭皮はおでこの延長上になるので、通常なら硬さは同じはずです。頭皮の方が硬いと感じたら、それは頭皮が硬くなってしまっている証拠です。
2.~4.の手順では、頭皮そのものの柔らかさをチェックします。頭皮と指が一緒に動く場合は頭皮や健康的な柔らかさだといえますが、頭皮がほとんど動かない・弾力がない・ブヨブヨしているなどの場合は、頭皮が不健康な状態に陥っている可能性があるので、早めの対処を心がけましょう。
頭皮の硬さを改善する方法、頭皮が固くなることを予防する方法については、こちらの記事もご確認ください。
「頭皮が硬い原因とは?硬さチェックやヘアケア・予防方法を紹介」
髪の健康度
いま生えている髪の健康度(状態)を都度チェックし、前よりも悪くなっていないかを確認することが、将来の薄毛を予防するうえで非常に大切です。髪の健康度は「髪質や髪のボリューム」、「髪の生え方や抜け方」の2つの観点からチェックしましょう
まずは、「髪質や髪のボリューム」についてチェックします。前提として、髪は太ければ太いほど健康的です。うぶ毛のような弱々しい毛が増えてきた、ハリやコシが減ったと感じる場合は、ヘアサイクルの乱れや頭皮の栄養不足が原因と考えられます。このまま放っておくと、抜け毛に繋がる可能性があるので、太く健康的な髪を育てる対策をとる必要があります。
また、側頭部や頭頂部、前髪の髪質とそれ以外の部分で髪質や量が異なっていると感じる場合は、局所的に抜け毛が起きている危険があります。病院に相談するなど、すぐにケアをするのが良いでしょう。
次に、「髪の生え方や抜け方」についてチェックします。以前より額が広く感じる、抜け毛が増えたという場合は、抜け毛が進行している可能性があります。1日に100本程度の髪が抜けるのは自然ですが、明らかに100本以上抜けていたり本数が増えたりしている場合には、注意が必要です。
10代からはじめられる抜け毛対処法3選
自身の頭皮・髪質の状態をチェックすることで、より抜け毛に対処したいという気持ちが強くなるという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、10代からはじめられる抜け毛対処法3点を紹介します。無料かつ日常的に取り組める対処法もありますので、今すぐ抜け毛対策に取り組みたいという方もぜひチェックしてみてください。
シャンプーの見直し
洗浄力や配合成分を気にしながらシャンプーを選ぶことは、抜け毛対策の第一歩です。
というのも、洗浄力の強いシャンプーは、適正量を超えた使い方をすると油分を必要以上に洗い落としてしまいます。油分不足による頭皮の乾燥は、フケが出やすくなったり髪の生成を妨げたりと頭皮トラブルを招き、抜け毛につながる可能性があるので注意が必要です。
シャンプーは大きく分けて下記の3種類に分けることができ、洗浄力や配合成分に違いが見られます。
シャンプーの分類 | 特徴 | 主な配合成分 |
---|---|---|
アルコール系 | ・洗浄力が強め ・比較的安価な価格設定 ・使用量によっては頭皮の乾燥を招く可能性がある |
・ラウリル硫酸ナトリウム ・ラウレス硫酸ナトリウム ・ラウレス硫酸アンモニウム |
石鹸系 | ・洗浄力が強め ・刺激性は控えめ ・アルカリ性のシャンプー ・すすぎの時間を長くとらないと髪がきしむ可能性がある |
・脂肪酸ナトリウム ・脂肪酸カリウム ・石けん素地 |
アミノ酸系 | ・洗浄力は控えめ ・刺激性も控えめ ・ヘアスタイリング剤の付着した髪はお湯での「予洗い」が必要 |
・メチルアラニン ・グルタミン酸 ・グリシン |
乾燥気味、皮脂が少ない(特に女性)などは、頭皮の状態をふまえアミノ酸系シャンプーを選んだり、保湿成分を多く含むシャンプーを選んだりすることが大切です。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージをすると、頭皮の血行が促進されて髪にまで栄養素が行き届きやすくなるため、抜け毛の予防効果が期待できます。頭皮のたるみや白髪の予防にもなるため、将来の健やかな頭皮環境維持にもつながるので、10代のうちからやっておくのがおすすめです。
頭皮マッサージは、指先・指全体・手の平下部などを駆使して、「押す」、「しっかりこする」、「もむ」を組み合わせながら行うのがコツです。頭皮のすべりが良いお風呂あがりに行うのがおすすめなので、アウトバスタイムにひと手間加えてみてはいかがでしょうか。
育毛剤による頭皮ケア
「育毛剤は10代には早い」、「育毛剤はもっと年齢を重ねてから使うもの」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、育毛剤の使用にあたっては年齢制限は設けられていません。
育毛剤を使うと、頭皮環境が整えられ抜け毛防止につながるので、10代から使っておいてまったく損はありません。
ただし、育毛剤はある程度の期間続けて使用しないと効果が期待できないので、長く使えるものを選びましょう。長期的に取り組む可能性や自身のお財布への負担も考慮し、継続的に買える値段で、使いやすさに優れた育毛剤を選ぶのがおすすめです。
10代の抜け毛は原因を理解して適切に対処しよう
「10代で抜け毛に悩むことはないだろう」と思うかもしれませんが、10代でもストレスや脱毛症などさまざまな原因で抜け毛が増える可能性があります。
10代特有の食生活の乱れだけではなく、遺伝や牽引性脱毛症、カラー・パーマなどが原因になることもあるので、まずは本記事でご紹介した10代に見られる抜け毛の原因を参考にし、自身の抜け毛の原因を理解することから始めてみましょう。
原因が判明したらそれぞれに対処したうえで、プラスアルファとして「ポリピュアEX」をはじめとした育毛剤を使用した頭皮ケアなどを行うのもおすすめです。育毛剤の使用に年齢制限はないので、10代からでも気軽に始められます。
将来の健やかな頭皮・髪を維持するためにも、10代のうちから抜け毛対策に向き合ってみてはいかがでしょうか。