毛髪に関する悩みのなかでも、M字型の薄毛(M字ハゲ)は多くの方が抱える悩みです。前髪をかきあげた時、額部分の生え際がM字型になっていると「生え際が後退しているのでは」と心配になることもあるでしょう。
しかし、M字型の生え際は薄毛の症状によるものではなく、生まれつきの富士額である可能性も考えられます。この記事では、富士額の概要やM字型の薄毛との違い、M字型の薄毛の対策方法などを紹介します。
富士額とは
富士額とは、前髪の生え際が緩やかなハート型を描いている状態を表現した言葉です。逆さ富士のように見えることから、富士額と呼ばれています。
昔の日本では、女性は髪を結って額を出す髪型にするのが一般的でした。その女性に対して、額の生え際の美しさを指す言葉として使われていたのが富士額です。現在では女性だけでなく、男性にも使われています。
また、富士額になるかどうかは遺伝的な要素が強く、一般的には生まれつきのものだといわれています。
富士額とM字型の薄毛(M字ハゲ)の違い
富士額とM字型の薄毛(M字ハゲ)には、主に2つの違いがあります。
1つ目は、生まれつきかどうかです。
富士額は生まれつきのものですが、M字型の薄毛は生え際が徐々に後退している状態です。生え際の後退が進んでいると感じる方は、M字型の薄毛を疑ったほうが良いかもしれません。
2つ目の違いは、生え際の状態です。
富士額の場合は、額の生え際が緩やかなハートを描いたような形になっています。一方、M字型の薄毛の場合は額の生え際がM字を描いた形をしており、進行すると深い剃り込みを入れているような生え際になるのが特徴です。
富士額とM字型の薄毛(M字ハゲ)の見分け方
富士額とM字型の薄毛(M字ハゲ)を見分けたい場合は、生え際の髪の毛の状態に注目すると良いでしょう。
富士額は薄毛ではなく生まれつきのものなので、髪の毛は健康的な状態です。そのため、生え際の髪の毛も太くてしっかりとしています。一方、M字型の薄毛の場合、生え際の髪の毛は細く、弱々しい状態になっています。
このほか、生え際の状態も富士額とM字型の薄毛を見分けるポイントの一つです。
生え際が緩やかなハートを描いていれば富士額だと判断できますが、鋭いM字を描いた形をしている場合はM字型の薄毛である可能性があります。
また、心配な方は抜け毛の量もチェックしてみましょう。M字型の薄毛が進行していると、通常よりも抜け毛が増える場合があります。
富士額ではなくAGA(男性型脱毛症)による薄毛の可能性も
M字型の薄毛(M字ハゲ)が進行している方は、AGA(男性型脱毛症)の発症も疑いましょう。
AGAとは、主に男性ホルモンに起因して発症する脱毛症のことです。成人男性に多くみられる脱毛症であり、M字型の薄毛の多くはAGAが原因になっている可能性が高いと考えられています。
AGAは進行性の脱毛症なので、そのまま放置すると薄毛がさらに広がってしまいます。不安な方は、早めに医療機関に相談しましょう。
M字型の薄毛(M字ハゲ)の対策方法
M字型の薄毛(M字ハゲ)に悩んでいる方は、早いうちから対策をしておきましょう。薄毛の対策方法としては、一般的に下記の6つが有効だとされています。
- 生活習慣を見直す
- ストレスをためないようにする
- 正しいヘアケアを心がける
- 頭皮マッサージをする
- 医療機関を受診する
- 育毛剤を使ってケアをする
それぞれの対策方法を以下で順番に見ていきましょう。
生活習慣を見直す
薄毛対策をしたい方は、まず生活習慣を見直しましょう。起床・就寝時間が日によってバラバラだったり食事のメニューが偏っていたりすると、血行不良や栄養不足を引き起こし、頭皮環境が悪化する可能性があります。
頭皮環境を整えるためにはバランスの取れた食事や適度な運動を心がけた上で、規則正しい生活を送ることが大切です。
ストレスをためないようにする
抜け毛にはさまざまな原因が考えられますが、そのなかの一つがストレスです。ストレスをためすぎると自律神経が乱れてしまい、血液の流れが悪くなることで頭皮に必要な栄養が行き渡らないといわれています。
必要な栄養が足りないと毛髪の状態が悪化し、抜け毛に繋がります。ストレスを感じやすい方やストレスの多い環境にいる方は、定期的なストレスケアを心がけましょう。
正しいヘアケアを心がける
薄毛対策のためには、正しいヘアケアが欠かせません。間違ったヘアケアを続けていると頭皮環境が悪化し、薄毛に繋がる可能性があるので注意してください。
ヘアケアのなかでも特に気をつけたいのがシャンプーの方法です。
シャンプーは誰もが行うヘアケアの一つですが、洗い方を間違えると頭皮に負担をかけてしまう場合があります。ここでは理想的なシャンプーの方法を紹介するので、入浴の際はぜひ意識してみてください。
- 髪の毛をブラッシングして埃やフケを落とす
- お湯で髪の毛をすすぎ、指の腹で洗い流す
- シャンプーで頭皮を揉み込むように優しく洗う
- シャンプーが残らないよう入念に洗い流す
- コンディショナー・トリートメントをつけ、30秒〜1分程度経ってから洗い流す
- タオルで水分を拭き取り、ドライヤーで乾燥させる
シャンプーをつける時は頭皮にダメージを与えないよう、指の腹を使って優しい力加減で洗うのがポイントです。洗った後は、シャンプーが頭皮に残らないように入念にすすぎましょう。
育毛剤を使ってケアをする
薄毛対策として、育毛剤を使ったケアを取り入れるのも手です。
育毛剤を使って頭皮環境を整えることで、薄毛の予防が期待できます。
頭皮マッサージをする
髪の毛に必要な栄養は血液の流れによって運ばれてくるため、血行不良だと栄養が不足する可能性があります。栄養が不足すると抜け毛が増え、薄毛に繋がる可能性があるので気をつけてください。
頭皮の血行を促進させるためには、頭皮マッサージが有効だといわれています。シャンプーの時に頭皮を優しくマッサージし、薄毛の原因となる血行不良を防ぎましょう。
医療機関を受診する
M字型の薄毛(M字ハゲ)が心配な方は、医療機関を受診するのも良いでしょう。専門の医療機関で適切な治療を受けることで、薄毛の悩みを改善しやすくなります。
また、受診する際は薄毛を専門としている医療機関を頼るのがおすすめです。
M字型の薄毛(M字ハゲ)の場合は早めの対策が肝心
富士額とM字型の薄毛(M字ハゲ)は、生え際の状態を確認すると見分けることができます。生え際の髪の毛が弱々しく、剃り込みを入れたような状態になっている場合、M字型の薄毛を疑ったほうが良いかもしれません、
また、M字型の薄毛は、生活習慣の改善や正しいヘアケアなどで対策することができます。なかなか改善できない場合は、医療機関に相談すると良いでしょう。