「薄毛になるのは男性ホルモンが強いからだと思う」「女性ホルモンを増やせば、薄毛に悩まずに済むのでは?」
このように考えているのであれば、ホルモンと薄毛の関係性について正しく理解できていない可能性が高いです。
この記事では男性ホルモンと女性ホルモンについて、薄毛との関りを含めながら解説します。また、男性に女性ホルモンを投与する「ホルモン治療」にも追求してみました。
ホルモンがどのくらい薄毛に影響をもたらすのか、正しい知識を身につけることで、薄毛改善の近道になるでしょう。
男性ホルモンと女性ホルモンの役割とは?薄毛との関係性について
性別に関係なく、誰にでも男性ホルモンと女性ホルモンがあります。
男性の場合は男性ホルモンのほうが、女性の場合は女性ホルモンのほうが多く分泌されており、2つのホルモンのバランスによって、男らしさや女らしさが作られているのです。
では、男性ホルモンと女性ホルモンには、それぞれどのような役割があるのか? 薄毛との関係性についても解説します。
代表的な男性ホルモンの種類と役割
代表的な男性ホルモンは3種類あります。
- テストステロン
- ジヒドロテストステロン
- デヒドロエピアンドロステロン
それぞれの役割について解説します。
たくましい身体を作る「テストステロン」
テストステロンは男性ホルモンの大部分を占めるほど分泌量が多く、男性特有のたくましい身体を作るのに欠かせない存在です。テストステロンが持つ作用は多岐にわたり、肉体面や精神面に大きな影響を与えます。
テストステロンによる男性ならではの効果は、以下の通りです。
- 筋肉量を増やす
- 骨格を太くする
- ヒゲや体毛を増やす
- 生殖機能の向上
- 闘争本能の促進
テストステロンの分泌量は18~30歳ほどでピークを迎え、加齢とともに減少します。30代以降に性欲が衰えたり、筋力が落ちたりするのもテストステロンの減少が影響していると考えられています。
薄毛を招く原因「ジヒドロテストステロン」
ジヒドロテストステロンは、テストステロンに還元酵素の5αリダクターゼが結合することで作られるホルモンです。
髪は毛母細胞の分裂によって成長しますが、ジヒドロテストステロンは毛母細胞を委縮して働きを低下させてしまうため、薄毛に悩む方にとっては厄介なものです。
ジヒドロテストステロンの生成を抑制することで、薄毛予防や改善につながります。
さまざまなホルモンに変換する「デヒドロエピアンドロステロン」
デヒドロエピアンドロステロンは、副腎や性腺で作られるホルモンです。
コレステロールと結合すると、さまざまなホルモンに変換し、同じ働きをします。テストステロンも例外ではなく、デヒドロエピアンドロステロンが変換するとテストステロンを増やします。
髪に影響をもたらす女性ホルモン「エストロゲン」とは?
女性ホルモンには大きく分けて「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があります。
髪に影響をもたらすのはエストロゲンであり、健康的な髪を生成・維持するためには欠かせません。
エストロゲンが持つ作用には以下のものがあります。
- 髪の成長を促す
- コラーゲンの生成を促す
- 太くハリ、ツヤのある髪を生成する
- ヘアサイクルの成長期を保つ
エストロゲンの分泌量が少なくなると髪の成長を抑制したり、ハリやツヤのない髪が生成しやすくなります。20代後半にピークを迎えるため、30代以降はエストロゲンの分泌量を高める努力が必要です。
その薄毛、ホルモンによる脱毛症「AGA」が原因かも
薄毛の原因には生活習慣の乱れやストレスなど、さまざまなものが考えられます。とくに成人男性に多く見られる薄毛は、AGA(男性型脱毛症)が原因である可能性が高いとされています。
AGAとは進行性の脱毛症で、主に遺伝や男性ホルモンによる影響が大きいと考えられています。毛髪の脱毛を引き起こすジヒドロテストステロンは、AGAの進行を早めてしまうこともあります。AGAによる薄毛対策では、ジヒドロテストステロンの分泌量をいかに抑えられるかがポイントになります。
女性の薄毛の原因は男性と異なるので、以下の記事もご参照ください。
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近年増加中の女性の薄毛・抜け毛・・・日常で出来る対策、育毛剤を活用する方法
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男性は女性ホルモンを増やせば薄毛対策になる?答えは「NO」
女性ホルモンのエストロゲンには「髪の成長を促す」「ヘアサイクルの成長期を保つ」作用があるため、女性ホルモンを増やせば薄毛対策につながるのでは? と考える方は少なくないでしょう。
しかし、男性が薄毛対策の一環として女性ホルモンを増やす行為はリスクが大きいため、おすすめしません。
女性ホルモンを増やす方法としては飲み薬、または注射から摂取するホルモン治療があります。異性ホルモンを投与する治療は、性同一性障害などの治療を目的としておこなわれるものであり、薄毛を改善するためにおこなうものではありません。
女性ホルモンを投与し続けると
- 男性機能が低下する
- 性欲が衰える
- 体力が落ちる
- 身体が女性化する
このような変化が表れるので、薄毛対策を目的としたホルモン治療はリスクが高いのでお勧めできません。
男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」を減らすために生活習慣を見直そう
ジヒドロテストステロンの生産量を抑制することで、薄毛の予防・改善効果が期待できます。そのために、生活習慣の見直しからできることもあります。
とくに意識してほしいのは以下の3つです。
- 食生活の見直し
- 十分な睡眠時間の確保と質の良い睡眠
- 適度な運動
実践することで、どのような効果を得られるのか?1つずつ解説します。
食生活の見直し
食べ物のなかには、ジヒドロテストステロンを抑制するものもあります。とくに積極的に摂取すると良いといわれている食べ物は以下の通りです。
- 亜鉛を含む食べ物(生ガキ、タラバガニ、しじみ、牛肉、レバーなど)
- ビタミンB6 を含む食べ物(魚の赤身、牛肉、豚肉、鶏レバーなど)
- 大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)
食べ物は薬と違い、適量の摂取と適度な運動を伴うことでむしろ健康の増進にもつながります。普段の食事に取り入れるだけなので、手軽で続けやすいといった利点もあります。
十分な睡眠時間の確保と質の良い睡眠
十分な睡眠と質の良い睡眠はストレスを和らげ、ホルモンバランスを整えます。
必要とする睡眠時間は個人差があるものの、6時間~8時間を目安に考えるといいでしょう。睡眠時間は長ければ良いというわけではないので、自分なりに最適な睡眠時間を計るのがおすすめです。
また、就寝前の飲酒や喫煙、スマホの使用は睡眠の質を下げる原因になるので、なるべくなら避けるようにしましょう。睡眠の質を上げるため、就寝2時間前にぬるめのお湯に入浴すると、スムーズに眠りへ移行しやすくなります。
適度な運動
運動で汗をかくことで、ジヒドロテストステロンが排出されやすくなり、薄毛予防につながります。
また身体を動かすことはストレス発散にもなり、ホルモンバランスを整えます。ほかにも入眠を促進し、質の良い睡眠がとりやすくなったり、血行を促進するなど育毛につながるさまざまな効果が期待できます。
薄毛が気になり出したら育毛剤を活用した薄毛対策もおすすめ!
育毛剤には頭皮環境を整えて、薄毛や抜け毛を防ぐ効果が期待できます。生活習慣の見直しに育毛剤をプラスすることで、薄毛対策の強化につながるでしょう。
また、髪の生成に必要な栄養素を頭皮に直接与えられるので、ハリやコシのある健康的な髪が育ちやすくなります。
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※全ての方にアレルギーが起こらないということではありません。
女性ホルモンに頼らない薄毛対策を行うことが大切
男性の薄毛対策を目的とした女性ホルモンの投与は、リスクが大きいので、おすすめしません。重要なのは、いかにジヒドロテストステロンの生産量を減らせるか、ということです。
そのためには、まず生活習慣の見直しから始めてみましょう。
- ジヒドロテストステロンを抑制する食べ物を摂取する
- 十分な睡眠時間の確保と質の良い睡眠を心がける
- 適度な運動でジヒドロテストステロンを排出する
どれも続けることで、ジヒドロテストステロンの生産量を抑制・排出できます。さらに育毛剤をプラスして、健康的な髪が生えやすい環境を整えてあげましょう。