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頭皮のかゆみは皮膚疾患が原因かも!?日常的に取り組める予防策も紹介

頭皮のかゆみは皮膚炎の可能性も考えられ、そのままにしておくと症状が悪化してしまうこともあります。自身の頭皮の状態を知って、正しい対処法をすることがかゆみに効く最善の方法です。この記事では頭皮に生じるかゆみの原因と、対策についてご紹介します。

頭皮のかゆみを誘発する皮膚疾患

頭皮に我慢できないほどの強いかゆみを感じたら、皮膚疾患の可能性があります。何かおかしいと思ったら、そのままにせず早めに皮膚科を受診しましょう。

皮膚科に行く際には「いつから」「かゆみ以外の症状はあるか・頭皮だけか」「頭皮の状態(臭いやフケがある)」などを医師に伝えることが大切です。皮膚疾患にもいくつか症状がありますが、代表的なものをご紹介します。

脂漏性皮膚炎

「脂漏性皮膚炎」はかゆみだけではなく、フケが出る症状をともないます。フケは、やや黄色味を帯びて湿り気がある、もしくは乾燥したうろこ状であるなど、特徴的です。症状が悪化するとフケやはがれた皮膚、浸出液が固まって、かさぶたのようになってしまうこともあります。

また、頭皮や髪の生え際だけではなく、顔や耳の後ろ、背中などの皮脂が多い部分に湿疹が出るのが特徴です。原因は明確にされていませんが、一般的に睡眠不足やストレス、脂の多い食事の過剰摂取などにより「マラセチア」と呼ばれるカビが増殖することが関係しているといわれています。

慢性的に症状が進行し、薄毛、抜け毛などの原因になります。疑わしい症状が出た場合は、早めに皮膚科で相談しましょう。

皮脂欠乏性湿疹

「皮脂欠乏性湿疹」は老化などにより、皮脂の量が減少して皮膚のバリア機能が低下し、乾燥で角質がはがれてしまっている状態のことを指します。角質がはがれた結果、少し髪や衣服が触れただけなのにかゆみを感じたり、いつもの化粧品が肌に合わずかぶれてしまったり、刺激に対して通常よりも敏感になってしまうことがあります。

段階的に進行するといわれており、具体的には以下のような症状が見られます。

  1. 乾燥と角質のはがれが目立つ。少しかゆみがある。
  2. 亀の甲羅のように皮膚がひび割れる。赤みが出て、かゆみが強くなる。
  3. かゆみ、掻き壊し、かゆみを繰り返すことで皮膚が損傷し、貨幣状湿疹へと発展していく

湿疹になると市販薬で治すのは難しいため、皮膚科での早めの対処が必要です。

乾癬(かんせん)

「乾癬」は慢性的な皮膚疾患で、頭皮や肘、膝などの摩擦が生じやすい箇所に起こりやすい病気です。

原因は解明されていませんが、遺伝的要素にストレスや生活習慣の乱れが重なると発症しやすいといわれています。

頭部にうすい赤みが出た際は乾癬の初期症状なので、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

接触性皮膚炎

「接触性皮膚炎」はいわゆる「かぶれ」といわれるもので、刺激やアレルギー反応で接触した皮膚にかゆみなどが生じます。

「接触性皮膚炎」には、引き起こす原因によって以下の3種類に大きく分けられます。

接触性皮膚炎の種類 特徴
刺激性接触皮膚炎 ・バリア機能の許容範囲を超えて、強い刺激を受けたときに起こる
・原因物質がもつ刺激が強すぎることで起こる炎症なので、アレルギーがない方でも起こり得る
・炎症の出方は人それぞれで、原因物質に触れたあと数分後に出る方もいれば、何度も触れることで徐々に出る方もいる
アレルギー性接触皮膚炎 ・肌に触れた原因物質に対して、体の免疫システムが「有害物質だ」と認識したことで起こる
・刺激性接触皮膚炎とはちがって、特定の物質にアレルギーがある人にのみ起こる
・アレルギーが成立するまでには2週間~半年ほどかかることがある
・いったんアレルギーが成立すると数時間~1日程度で炎症が出ることが一般的
光接触皮膚炎 ・光や紫外線が肌にあたることで起こる
・あたった部分だけに炎症が出るため「光エネルギー」と呼ばれることもある
・かゆみだけではなく、皮膚の赤みや発疹、水ぶくれといった炎症が出ることも

これらの接触性皮膚炎の原因としては、植物、金属、薬品、毛染めのほか、シャンプーやパーマ剤なども考えられます。また、光接触性皮膚炎のように、紫外線が炎症の原因となることもあります。

アレルギー体質の方や、皮膚がもともと弱い方は触れるものの成分には気をつけた方が良いでしょう。

かゆみを予防するためのチェックポイント4選

皮膚疾患以外にも、頭皮のかゆみは生活習慣や環境が原因となって起こる場合もあります。

主な原因として「シャンプー」「ヘアカラー・パーマ」「蒸れ」「紫外線」などが挙げられますが、それらの要因について詳しく見てみましょう。

シャンプー

頭皮のかゆみの原因として「シャンプー」がありますが、シャンプーの選び方や洗い方などのヘアケアがきちんとしていないことが原因で、かゆみなどのトラブルを引き起こす場合があります。

シャンプーが自分の頭皮の状態に合っていないのに使い続けると、乾燥肌の方は必要な油分まで失ってしまいます。逆に脂性肌の方は皮脂がつまって雑菌が繁殖したり、薄毛や抜け毛の原因となったりすることもあるのです。

シャンプーの洗い方は、爪を立てずに指の腹で地肌をマッサージするように行います。健康な頭皮はハリがあり、弾力があります。逆にハリがなかったり、違和感が生じたりする場合は頭皮が弱っているサインですので、しっかりとケアをしてあげましょう。

ヘアカラー・パーマ

ヘアカラーやパーマに含まれる薬剤が原因でかゆみをはじめとしたアレルギー反応が発生する事もあります。ヘアカラーやパーマには、配合されている成分が記載されているので確認するようにしてください。

手の甲などでパッチテストを行い、アレルギー反応が出ないかテストしてから行うこともひとつの方法です。

蒸れ

帽子やヘルメットを長時間使用していると、蒸れてしまい細菌が繁殖し、かゆみの原因となります。とくに夏の湿気の多い時期は細菌の活動が活発になるので、休憩時間は帽子やヘルメットを脱いで、汗をふき取るなど、頭皮を清潔に保つようにしましょう。

帽子やヘルメットをかぶり続けていると、皮膚の炎症やにおいの元になることもありますので注意が必要です。

紫外線

紫外線によるダメージは肌だけではなく、頭皮にも悪影響を与えてしまいます。長時間外にいる場合は日傘や帽子を被るなど、頭皮を直接紫外線に当てないように工夫をしましょう。

我慢できず頭をかきすぎてしまった! 頭皮への影響は?

かゆい箇所を強くかいてしまうと頭皮を傷つけてしまい、肌のバリア機能が低下して、少しの刺激にも過敏に反応するようになります。また、頭皮の傷が毛根にも影響を与えてしまい、薄毛や抜け毛などに繋がる可能性もあるため、どうしてもかゆみを抑えられない場合は病院に行きましょう。

また、皮膚の炎症などでかゆみをともなう場合もあります。こうした際にはかゆい部分を冷やす、優しくマッサージするなどの対策をとって様子をみるのもひとつの方法です。

頭皮のかゆみを放置するのは危険!? 抜け毛につながる恐れも

かゆみのすべてが抜け毛や薄毛に繋がるわけではありませんが、頭皮の状態が良くない可能性があります。

自身の頭皮の状態(脂症か、乾燥肌かなど)を把握し、シャンプーやヘアケア用品を変えてみたり、食生活の改善を心掛けたりするようにしましょう。また、明らかに異常と思われるかゆみやふけが見られる場合は、早急に皮膚科をはじめとした医療機関への受診を検討しましょう。

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頭皮のかゆみは治療が必要な場合がある

頭皮のかゆみは「皮膚疾患」の場合があるので、強いかゆみをともなったり、他の部位にも症状がでたりする場合は、早めに病院に行き治療を受けましょう。

皮膚疾患でない場合、ありがちなのが食生活の乱れや、シャンプーが合っていない、すすぎ残しがあるなどの原因が考えられます。

自身の頭皮を触ってみて、違和感がないか日頃からセルフチェックする習慣をつけ、頭皮のトラブルを防ぎましょう。