AGA治療で使われるフィナステリド(プロペシア)。服用をはじめる前にどういった効果や副作用があるのか知っておけば、不安を解消し、誤った使用方法を避けることができます。この記事では、AGA治療薬「プロペシア」に含まれる成分、フィナステリドの効果や副作用を解説していきます。
フィナステリド(プロペシア)とは?
フィナステリドとは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える働きを持つ成分の名称です。
フィナステリドを主成分として作られた薬がAGA治療薬プロペシアであり、薄毛や抜け毛に悩む方多くの方に利用されています。ただし、プロペシアは男性に起きるAGAの治療薬であるため、女性に対する薬の適応はありませんので注意が必要です。
また、プロペシアの他にも、現在では後発薬(ジェネリック医薬品)として、国内外でさまざまなAGA治療薬が発売されています。それぞれの治療薬で添加物や価格に違いがあるため、どの薬を使用するかは医師との相談によって決めるようにしましょう。
フィナステリドの効果について
フィナステリドには、抜け毛の原因と言われている男性ホルモン、ジヒドロテストステロン(DHT)の増殖を抑える効果が期待できると言われています。
ジヒドロテストステロンの生成には、5α還元酵素(リダクターゼ)のⅠ型とⅡ型と呼ばれる酵素が関係しており、男性ホルモンのテストステロンと結びつくことで発症します。
AGA治療薬はこの5α還元酵素(リダクターゼ)に作用することで、ジヒドロテストステロンの生成を止め、改善させる効果があるものです。
フィナステリドは含まれた成分によって発毛の成長期を伸ばし、ヘアサイクルを正常化させることで薄毛の進行を抑制する効果があります。その効果から、フィナステリドは日本をはじめ世界60か国以上でAGA治療薬として承認を受けています。
フィナステリドに副作用はある?
フィナステリドには、服用に見られる副作用がいくつか確認されています。
主な副作用としては、「勃起不全」「性欲減退」「精液量の減少」といった性的な症状が多く報告されています。そのほか、まれに「肝機能障害」「うつ」「気力の低下」といった副作用が出る場合もあります。
薬の副作用は、服用する方の体質や健康状態によって個人差があります。服用後の副作用が辛い場合や、身体に異変を感じた際にはすぐに専門の医師へ相談するようにしましょう。
フィナステリドはどのくらいで効果が出る?
フィナステリドは、ジヒドロテストステロンの生成を止め、ヘアサイクルを改善させることで正常化する成分であるため、効果を感じられるまでには少なくとも6ヵ月以上を要します。
ただし、効果の感じ方には個人差があり、早ければ4ヵ月で効果を実感できる方もいらっしゃいます。なかなか効果が出ないという人も、服用から遅くとも6ヶ月で髪の成長が感じられるようになりますので、あきらめずに継続して薬を服用し続けることが改善のポイントとなります。
フィナステリドを使用する上での注意点
フィナステリドを使用する際にはいくつかの注意点があります。
まず、自身の判断でフィナステリドの服用を勝手に中止しないことです。AGAは進行型の病気のため、フィナステリドによる治療を中止すれば、やがて脱毛症が再度進行してしまいます。服用後、効果が出たからといって自己の判断で中止しないようにしましょう。
また、併用禁忌薬として飲み合わせが禁止されている薬はありませんが、思わぬ副作用が起こる可能性があるため、普段から服用している薬がある場合には、事前に医師に確認するようにしてください。
最後に、フィナステリドはお酒と一緒に服用すると薬の作用が増強するという特性を持っています。副作用が出やすくなるため、お酒と一緒に薬を服用するのは絶対に避けましょう。
フィナステリドによるAGA治療を行う際は、これらの注意点を守り、正しく服用することを心がけましょう。
フィナステリドを用いたAGA治療について
フィナステリドを含む、プロペシアなどの薬を入手するには処方箋が必要であり、ドラックストアなどでは購入することはできません。
フィナステリドを用いたAGA治療は、AGAを専門に治療を行うクリニックなどを受診して医師の診察を受けると処方箋を出してもらえます。
ただし、フィナステリドは国が製造販売承認した薬ですが、薬価基準が定められていない「薬価基準未掲載薬」であり、保険診療の対象外です。そのため費用は全額自己負担となります。
費用が高くなりやすいことから、薬を個人で輸入する人やネットで購入する人がいますが、未承認の薬剤が含まれていることや健康上のリスクも高くなるため、調剤薬局で処方される薬以外の使用は避けるようにしましょう。
フィナステリド(プロペシア)とデュタステリド(ザガーロ)の違い
フィナステリドが含まれたプロペシアとよく比較される薬として、デュタステリドという成分が含まれたザガーロという治療薬があります。
ザガーロは、グラクソ・スミスクライン株式会社が開発したAGA治療薬で、デュタステリドを有効成分としています。
どちらも同じAGA治療薬で、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンを阻害する働きがありますが、阻害する型に大きな違いがあるという特徴があります。
比較項目 | プロペシア | ザガーロ |
---|---|---|
主成分 | フィナステリド | デュタステリド |
阻害酵素 | I型 5α-還元酵素 | I型・Ⅱ型5α-還元酵素 |
副作用 | 副作用が出る可能性がある | 副作用が強く出る可能性がある |
フィナステリドは、Ⅱ型5α-還元酵素のみを阻害するのに対して、デュタステリドは、Ⅰ型5α-還元酵素とⅡ型5α-還元酵素、両方を阻害するためより強い効果が期待できます。
そのため、フィナステリドで効果をあまり感じられないという人は、デュタステリドの服用も改善の手段のひとつになります。
ただし、効果が期待できる反面、副作用も強く出る恐れがありますので、服用を希望する場合には、医師と相談して決めるようにしましょう。
フィナステリド以外で抜け毛対策をするなら?
フィナステリドをはじめ、AGA治療薬は抜け毛に対して効果が期待できるものですが、その反面さまざまな副作用が起こるというリスクがあるのも事実です。
副作用が不安で使用をためらっているという場合には、フィナステリドのような医薬品に比べ、副作用が少ないと言われている育毛剤を使用して薄毛対策をするというがあります。
副作用が気になる方は育毛剤による抜け毛対策がおすすめ
医薬品の副作用が気になるという方におすすめしたい育毛剤が「ポリピュアEX」です。
天然の由来の成分であるニンジンエキスやセンブリエキスなど5つの有効成分を配合した医薬部外品で、17年以上の研究を経て開発された独自成分「バイオポリリン酸」が含まれていることが特徴です。
添加物などによる刺激性を抑えた商品となっており、頭皮への刺激性が気になる方でも使いやすい育毛剤です。
ポリピュアEXは、副作用が少ない育毛剤として抜け毛対策にピッタリの商品ですので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
フィナステリド の効果・副作用まとめ
フィナステリドの効果や副作用について詳しく解説してきました。
フィナステリドは、国からの承認も受けているAGAの治療薬として抜け毛などのAGAに対して効果が期待できます。ただし、その反面「勃起不全」「性欲減退」「精液量の減少」といった副作用が起きるリスクもあります。
副作用が不安な場合には、副作用が少ない育毛剤を使うなど、ご自身にあった方法で抜け毛の対策をするようにしましょう。