運動不足と言えば、メタボや生活習慣病などを招くイメージが強いかと思います。しかし、薄毛も例外ではありません。
- なぜ運動不足が薄毛を招くのか?
- 薄毛を改善するためには、どのような運動を取り入れると良いのか?
- どのくらいの頻度ですると良いのか?
こんな疑問にお答えします。具体的には、運動不足と薄毛の関係性を明確にし、取り入れると良い運動法や時間・頻度、さらに運動後のヘアケアまで紹介します。
最近、抜け毛や薄毛が気になっている方、運動不足の実感がある方は、改善策が見つかるかもしれません。ぜひ、参考にしてみてください。
運動不足は薄毛を招く原因!運動と薄毛の関係性について
薄毛を招く原因はさまざまですが、運動不足も例外ではありません。運動不足は、血行不良や身体の代謝機能を低下させます。すると、髪に十分な栄養素が届きにくくない、髪の成長を妨げます。
改善するためには生活のなかに適度な運動を取り入れ、血行不良を改善し、代謝機能を上げることが重要です。
厚生労働省の公式サイトに掲載されている「健康日本21」では、運動がメンタルヘルスや生活の質を改善すると認めており、息が少しはずむ程度の運動を週2回以上(1回30分以上)習慣にするよう推奨しています。
長く続けるためにも最初は無理せずに、週2回から始めてみると良いでしょう。
薄毛予防につながる運動方法
運動不足は薄毛を招く原因の1つだということが分かったところで、続いてはどのような運動が薄毛予防につながるのか紹介します。
効率良く薄毛対策ができるよう、正しい知識を身につけてください。
運動には「有酸素運動」と「無酸素運動」がある!
「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いを解説します。それぞれの特徴、メリット・デメリットを明確にしておきましょう。
有酸素運動とは?
酸素を使ってエネルギーを得る運動です。
時間をかけながら筋肉に小さな負荷をかける有酸素運動は、一定の時間が過ぎると消費エネルギー源が脂肪に変わります。すると脂肪が燃焼され、ダイエットやメタボ解消につながるのです。他にも基礎代謝アップ、心肺機能の向上、血圧の安定も期待できます。
有酸素運動の代表例としてはジョギング、ウォーキング、水泳、エアロビクス、サイクリング、ボクササイズなどがあります。
無酸素運動とは?
筋肉にある糖質をエネルギー源としておこなう運動です。
名前の通り、酸素を使わない無酸素運動は、短時間で筋肉に大きな負荷をかけます。消費エネルギーは有酸素運動よりも多いですが、息が上がりやすく長時間続けられないのが特徴です。
また、無酸素運動をすると、筋肉の疲労を回復するために成長ホルモンの分泌が活発になります。
成長ホルモンは育毛を促進する作用があると言われているため、薄毛対策として注目したいところですが、無酸素運動のやり過ぎには要注意です。
筋肉量が増えると、今度はAGAの誘発要因である男性ホルモンの産生量を高め、薄毛の進行を早めてしまう恐れがあります。
筋肉を大きくしたい場合は、男性ホルモンを消費する有酸素運動を上手く組み合わせることがポイントです。
無酸素運動の代表例としては、短距離、筋トレなどがあります。
薄毛予防につながりやすいのは有酸素運動!3つの理由を解説
薄毛予防としておすすめなのは「有酸素運動」です。その理由は主に以下の3点となります。
① 血行を促進する
② 身体の代謝が活性化する
③ 自律神経が整う
それぞれ詳しく解説します。
①血行を促進する
髪に十分な栄養素を届けるためには、頭皮だけでなく全身の血行が良くなくてはいけません。
血行不良は適度な運動をすることで改善されると言われていますが、有酸素運動のほうが効率良く改善できると言えます。なぜなら有酸素運動には新陳代謝を高め、血行を促進する作用があるからです。
全身の血の巡りが良くなり、頭皮の血行は促進。そして毛根へと酸素や栄養が届きやすくなり、育毛へとつながりやすくなります。
②身体の代謝が活性化する
加齢とともに衰える基礎代謝は、運動によって改善できる可能性があります。
無酸素運動とは違い、少ない負荷をかけながら、時間をかけておこなう有酸素運動は身体を動かしている時間が長く、基礎代謝アップにつながります。
また、汗をかいたり筋肉に適度な刺激を与えたりすると新陳代謝が上がり、ターンオーバーを整え、頭皮環境を改善されるでしょう。
➂自律神経が整う
自律神経が乱れると交感神経が優位になり、血管が収縮し、血行不良を起こします。また汗腺の働きを活発にし、皮脂の過剰分泌を招く原因にもなります。
自律神経を整えたい時も、有酸素運動は効果的である可能性が高いです。運動で汗をかくと爽快感や達成感から、自律神経のバランスが正常に戻り、血行不良や皮脂の過剰分泌の改善につながることがあります。
さらに汗は毛穴につまった汚れや老廃物を除去する作用もあります。
有酸素運動は毎日、無酸素運動は週に1回のペースで!
結論から言うと、有酸素運動と無酸素運動の両方をおこなうことが有効的な薄毛対策になります。
ポイントは、それぞれの運動する頻度です。有酸素運動は代謝が上がるまで時間がかかるので、なるべく毎日続けるのが好ましいです。20~30分間おこなうと身体の脂肪燃焼が始まり、基礎代謝が向上します。すると頭皮環境が整い、育毛しやすい状態を保てるでしょう。
また有酸素運動は身体にかかる負荷が少ない分、毎日でも続けやすいところも特徴の1つです。
一方、無酸素運動は筋肉を作る上で取り入れたい運動ですが、筋トレなどをした後は筋肉が断裂し、回復するまで約1週間かかると言われています。
そのため、毎日続けるよりも1週間に1回の頻度でおこなうのが望ましいです。筋肉が増えれば、代謝向上につながり、薄毛予防が期待できます。
それぞれの特徴を活かし、効果を最大限に引き出すためにも「有酸素運動は毎日、無酸素運動は週に1回おこなう」のが理想のスタイルです。
運動が苦手でも続けやすい!薄毛予防につながる運動方法3選
運動が苦手な人でも、有酸素運動なら軽い負担で済むので続けやすいです。「何から始めたら良いのか分からない…」という方のために、とくにおすすめの有酸素運動を紹介します。
- ウォーキング
- ストレッチ
- ボクササイズ
いずれもジムに行かずにできる運動なので、気軽に取り組んでみてはいかがですか。
ウォーキング
「歩く」という動作に1つポイントを加えるだけなので、誰でも始めやすいです。
しかもポイントと言っても「しっかり腕を振って、大きく足を踏み出す」だけ。ただ歩くよりも使われる筋肉が多くなり、運動量も増えます。
ウォーキングする時間がない方は、電車や車を利用する前に「歩いて行けないか」と考える癖をつけるところから始めましょう。
ストレッチ
携帯電話やパソコンを長時間使用し続けると、神経が緊張状態に陥り、血行不良を招きます。
血行不良は頭皮環境の悪化や髪の成長を妨げる原因でもあるので、ストレッチで緊張状態をほぐしてあげましょう。
とくに肩や肩甲骨、首回りなど上半身のコリをほぐすと、頭皮の血行不良を改善するのに効果的です。
ボクササイズ
ボクササイズとは、ボクシングの動きを取り入れたエクササイズです。キックやパンチなどの動作を含みますが、対人で殴り合うことはありません。
全身を使うボクササイズは発汗作用が高く、消費カロリーも多いのでダイエットとしても注目されています。
また屋内でできる運動なので、紫外線による頭皮ダメージの心配もいりません。汗をかきたい方、動くのが好きな方におすすめです。
汗をかいた運動後のヘアケアも重要!
汗がついた頭皮をそのまま放置すれば、雑菌が繁殖し、頭皮環境の悪化につながります。運動後はタオルでふき取るだけでなく、シャワーで汚れを洗い落とすようにしましょう。
本来であれば、シャンプーを使って洗い流したいところですが、シャンプーのやり過ぎは必要な皮脂まで洗い落としてしまい乾燥状態を招きます。
そのため、運動後のヘアケアはシャワーで軽く汚れを落とす程度にして、自宅に帰ってからシャンプーでしっかりケアするのが正しい方法です。
運動だけで薄毛対策は難しい!取り入れてほしい育毛アイテム
ここまで、運動による薄毛対策について解説してきました。
しかし、薄毛の原因にはさまざまなものがあり、必ずしも原因が1つとは限りません。そのため、運動不足を解消しても他に薄毛を招く原因が隠れている可能性も…。
そこで試してほしいのが育毛アイテムです。薄毛対策では頭皮環境を整えることがとても重要となるので、育毛アイテムをプラスし、外側からもケアすることで薄毛対策をサポートしてくれます。
スカルプシャンプー
合成界面活性剤を含むシャンプーの場合、つけすぎや過剰な洗髪で乾燥を招く可能性があります。
普段使っているシャンプーからスカルプシャンプーに切り替えると、毛髪や頭皮の汚れを落とすだけでなく頭皮環境を整える効果も得られます。
例えば、「ポリピュアスカルプシャンプー」は、頭皮に優しいアミノ酸系ノンシリコンタイプのスカルプシャンプーです。
毛穴に詰まった汚れや老廃物を取り除き、頭皮環境を整える作用がありますので、フケや頭皮のかゆみが気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
育毛剤
育毛剤は頭皮環境を整えてくれるアイテムです。抜け毛を予防し、発毛を促進してくれるといった作用があります。
運動で血行を良くした後、頭皮環境のサポートのために育毛剤を使用してみてはいかがでしょうか。
運動のメリットは薄毛予防だけじゃない!生活に運動をプラス!
運動は薄毛予防につながるだけでなく、メンタルヘルスや生活の質を改善する可能性があります。
生活のなかに、有酸素運動と無酸素運動をバランス良く取り入れるのがポイントです。運動後には正しいヘアケア方法を取り入れることで、髪が育ちやすくなる環境を整えていきましょう。